たかがツール、されどツール ~チェーンストア企業150社の業務改善を行った部署マネージャーが考えるツール導入の考え方~

 こんにちは。サクセスパートナーグループの永廣です。ネクスウェイが提供する、チェーンストア特化型コミュニケーションツール「店舗matic」やオンライン臨店サービス「売場ウォッチ」の活用・運用のご支援を通し、お客様の事業に貢献するグループをマネジメントしています。


 突然ですが、私には「格好から入ってしまった」「形から入ってしまった」経験が多々あります。元来、物欲が強いというかギア好きというか、実行する前もしくは初体験直後に必要道具を一式揃えてしまった経験は数知れません。
 そのような私ですので買ったままほとんど使わずお蔵入りしているギアもありますが、意外に形から入った結果、趣味として確立し継続しているものもあったりします。

 続くもの続かないものの違いはなんだろうと思うと、

  ①ツールの利用目的への強い想いや使った結果得られる喜び 

  ②目的達成や継続に必要なパワー

この2つがどういうバランスになっているか、なのだなと思いました。
 例えば私の場合、フードプロセッサーは ①<②なので滅多に出番がなく、自動ミル付きコーヒーメーカーは①>②なので毎日使われています。どのような便利な道具も所詮道具でしかないので、どのくらいみじん切りを使った料理を作りたいのか、挽きたてのコーヒーを飲みたいのかへのこだわりの強さと、道具自体でどれだけ全体のプロセスが楽できるのか、この掛け合わせなのです。これが今回のお題「たかがツール、されどツール」ということです。


 皆さまにも「格好から入ってしまった」経験はありますか?この方程式は当てはまりそうでしょうか?ぜひ機会があれば皆さまの形から入った経験談も教えてください。

 さて、私達はチェーンストアのみなさまにコミュニケーション“ツール”を提供しています。企業向けのサービス、かつ広範囲に影響を及ぼすサービスですので、冒頭の話のように個人の好みで勢いで導入していただくことは難しいのが現実です。

 ただ、お客様の導入をご支援している中で、この「たかがツール、されどツール」という側面を感じることもやはりあります。


 

たかがツール

 やはりどのようなツールも使う意志がないと使いこなせず、宝の持ち腐れになるのが現実だと思います。

 当社が提供している店舗maticの場合も、「本部店舗間のコミュニケーションを改善して業績アップにつなげたい」とどのくらい強く思っているのかで、立ち上がりのスピードやその後の効果が大きく変わってきます。

 想いを強く持たれているお客様の場合、例え店舗maticを入れていただく前がメールだとしても、少しでも良いコミュニケーション環境を整えようとメールの各種機能やエクセルを駆使したり、ルールもしっかり整備して運用されていたりします。導入ご提案時にそのような企業様にお目にかかると、店舗maticを入れていただいた場合も、きっとうまく活用し成果を上げていただけそうだなと感じます。

 逆に、勢いでとまではいかなくとも、「何のためのコミュニケーション改善なのか」という目的があまりなく、単純に道具の入れ替えというような観点でツールを導入されることもあります。その際には、“今”と変わってしまうことや、マイナス部分に関する社内のネガティブな意見に右往左往した結果、妥協してしまい、なかなかうまく成果に結び付けられなかったりします。


されどツール

 では、結局使う側の目的意識の強さ次第なのであれば、どのようなツールでも良いのではないか、という話になってきそうですが、そうとは言いきれません。やはり、自分たちが実現したい未来に向けて最適なツールを選んでいくべきだとも思っています。

 理由は大きく2つあります。

 1つめは関係者の多さと継続性の問題です。例えば個人が使うツール(ダイエット支援アプリや家計簿アプリなど)であれば、何を使うかはあまり問題にならないかもしれません。しかし、企業内の、かつ、多くの関係者を巻き込むコミュニケーションツールの場合は、例え担当者の想いがどれだけ強くとも皆が同じ温度感で取り組んでくれるとは限りません。さらに、立ち上げ当初にはうまく周囲を巻き込んで環境を整えられたとしても、担当者が異動した後も何年にも渡って、導入当初の想いを引き継いで継続的に成果を上げていくのはかなり困難なことでしょう。

 2つめは変革のスピードの違いです。ある意味、「格好から入る」ことでスピーディーに成果を上げていくことを可能にするのがツールだと思っています。自ら目的達成のための方策を一から考え積み上げていくよりも、目的達成に適したツールをきちんと選び、それにある程度業務を合わせていくことができれば、格段にゴールに近づくのが早くなるでしょう。特に業界や業務に特化したツールは、多くの先人ユーザーと開発側が試行錯誤や創意工夫をしながら成長させてきているケースが多いかと思います。

 「多くの人が関わる業務でなるべく早く成果を上げる」。そのために自分たちが目指したいゴールに最短で辿り着け、継続的に成果を上げ続けられるのはどのツールなのか、しっかり選んでいくことは、やはりとても大事なことだと言えるのではないでしょうか。


まとめ ~ツール選びの観点~

 上記を踏まえて、ツール選びをする際にぜひ確認していただきたい観点を最後にまとめておきます。

①ツール導入によって達成したい目的をはっきりさせる
  ⇛もし「既存ツールの入れ替え」なんですという場合でも、「既存ツール」はそもそも何のた  めに導入されていたのかというところまで是非遡っていただきたい

②自社の達成したい目的とコンセプトの近そうなツールをいくつかピックアップ

③それらのツールに目的を達成することができる機能が実際に揃っているか、また継続を気合だけではなく仕組みとして支えてくれる機能が揃っているかを確認

④会社の方針や外部環境が変化した際にも、ある程度適用できる将来への余白も可能であれば検討しておく
 ⇛環境が変わった際にすぐ辞められるサービスか、逆に環境が変わっても違った使い方ができそうか、など


たかがツール、されどツール…。

皆さまの成し遂げたいことを助けるツール選びの成功に少しでもお役に立てると幸いです。

ツール選びにお悩みでしたらお気軽にご相談ください。

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永廣志帆
永廣志帆
株式会社ネクスウェイ 販売支援事業部

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