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店舗マニュアルとは?店舗運営に欠かせない理由と作成の流れ


目次[非表示]

  1. 1.店舗マニュアルはなぜ必要?
    1. 1.1.業務の標準化によって各店舗のばらつきをなくす
    2. 1.2.人材育成を効率化し教育コストを削減
    3. 1.3.接客品質の向上につながる
  2. 2.店舗マニュアルの種類と役割
    1. 2.1.規範マニュアル
    2. 2.2.業務マニュアル
    3. 2.3.教育訓練マニュアル
    4. 2.4.シーン別マニュアル
  3. 3.店舗マニュアルの作り方|5つのステップ
    1. 3.1.ステップ1. 目的を明確にした企画書を作成
    2. 3.2.ステップ2. 必要な業務内容を洗い出す
    3. 3.3.ステップ3. 現状業務を見直し、改善点を明確に
    4. 3.4.ステップ4. 誰でも理解できる構成を設計
    5. 3.5.ステップ5. テキスト・動画・画像でマニュアルを作成
  4. 4.効果的な店舗マニュアルを作るポイント
    1. 4.1.新人でもすぐに理解できる内容にする
    2. 4.2.よくあるミスやトラブルの事例を記載する
    3. 4.3.常に新しい状態にしておく
    4. 4.4.店舗ごとにローカライズするのもよい
    5. 4.5.クラウドで共有し、リアルタイムで周知する
  5. 5.店舗運営をよりよくするためのマニュアルなら「店舗matic 」
  6. 6.まとめ

店舗のサービス品質や業務効率を高めるうえで欠かせないのが「店舗マニュアル」です。しかし、マニュアルと聞くと「作るのが大変」「活用されない」といったイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。実際には、マニュアルを整備することで業務のばらつきをなくし、教育コストを抑えながら接客レベルを均一化するなど、多くのメリットがあります。本記事では、店舗マニュアルの必要性や種類、効果的な作り方、そして活用を定着させるためのポイントまで、実践的な視点でわかりやすく解説します。


店舗マニュアルはなぜ必要?

複数の店舗を展開している企業にとって、店舗マニュアルは単なる業務の手順書ではなく、企業全体の品質やブランドイメージを保つために欠かせない存在です。業務の標準化や人材育成、さらには顧客満足度の向上まで、店舗マニュアルの整備は多くの課題を解決へと導く鍵となります。ここでは、店舗マニュアルが必要とされる3つの理由について解説します。


業務の標準化によって各店舗のばらつきをなくす

同じブランド名を掲げているにもかかわらず、店舗ごとにサービスや業務の質にばらつきがあると、顧客の信頼を損ねるリスクが生まれます。たとえば、ある店舗では迅速に対応してくれるのに、別の店舗では手間取ってしまうなど、こうした差異は、日々の運営における業務手順の認識違いや情報伝達の曖昧さから生まれます。

店舗マニュアルを整備することで、業務プロセスを統一し、各スタッフが同じ基準で行動できるようになります。結果として、どの店舗を訪れても同じレベルのサービスが受けられるようになり、ブランドイメージの維持と向上にもつながります。


人材育成を効率化し教育コストを削減

新しいスタッフが入社した際、業務の教え方が属人的であればあるほど、教育にかかる時間や負担が大きくなります。また、現場のベテラン社員の手を取られてしまうことで、既存業務に支障が出るケースも少なくありません。

店舗マニュアルがあれば、業務の進め方やルールが一目でわかるため、新人教育の時間を大幅に短縮することが可能です。マニュアルに沿って自学自習することで、スタッフは自信をもって業務に取り組めるようになり、指導者側の負担も軽減されます。教育コストの削減と同時に、育成スピードの向上という効果も期待できます。


接客品質の向上につながる

接客は店舗の印象を決める最も重要な要素のひとつです。しかし、個々のスタッフに任せきりでは、接客内容にムラが生まれてしまい、顧客満足度の低下を招くこともあります。

店舗マニュアルに接客時の基本対応やNG例、言葉遣いのルールなどを明記しておくことで、誰が対応しても一定のクオリティを保つことができます。さらに、具体的な事例やロールプレイの動画などを活用すれば、理解も深まり、現場での実践力も自然と身につきます。スタッフ一人ひとりの接客レベルが底上げされることで、店舗全体の信頼性と評価が高まるでしょう。


店舗マニュアルの種類と役割

店舗マニュアルと一口に言っても、その内容や目的によって複数の種類に分けられます。それぞれのマニュアルには明確な役割があり、場面や用途に応じて使い分けることで、店舗運営の効率や精度が大きく向上します。ここでは代表的な4種類のマニュアルについてご紹介します。


規範マニュアル

規範マニュアルは、企業としての基本的なルールや姿勢、理念を示すマニュアルです。たとえば、接客時の言葉遣いや身だしなみ、クレーム対応の方針など、従業員全員が共通認識として持っておくべき行動基準が記載されています。

このマニュアルは店舗ごとの違いが出ないように統一性を重視しており、ブランドイメージの統制や従業員の意識の統一に欠かせません。企業としての価値観を明確に伝えることで、スタッフ一人ひとりの行動がブレにくくなります。


業務マニュアル

業務マニュアルは、店舗で日々行われる業務の手順を細かく示したものです。たとえば、レジ操作や発注作業、在庫管理、清掃手順など、誰が見ても同じように作業を再現できるように記載されます。

このマニュアルが整備されていることで、ベテランと新人の作業精度に差が出にくくなり、業務の属人化を防ぐ効果もあります。また、急な人員交代が発生した際にもスムーズに業務を引き継ぐことができる点も、大きなメリットです。


教育訓練マニュアル

新人研修やスタッフのスキルアップに活用されるのが、教育訓練マニュアルです。接客の基本や商品知識、業務フローの全体像などをわかりやすく伝えることが目的で、理解度に応じて段階的に学べる構成になっているケースが多く見られます。

動画やチェックリストを組み合わせることで、実践に近い形で学習できるほか、進捗管理や理解度の可視化にも活用できます。店舗の人材育成を効率化し、安定したサービス提供につなげるために不可欠なマニュアルです。


シーン別マニュアル

クレーム対応や災害時の避難、機器トラブルへの対応など、特定の場面に特化したマニュアルがシーン別マニュアルです。通常業務では対応が難しい突発的な状況でも、落ち着いて行動できるように手順や連絡フローが明記されています。

とくに多店舗展開している企業では、予測できないトラブルへの対応力が重要になります。こうしたマニュアルを事前に用意し、現場スタッフに共有しておくことで、緊急時でも組織として一貫した対応が可能になります。


店舗マニュアルの作り方|5つのステップ

店舗マニュアルの作り方|5つのステップ

効果的な店舗マニュアルを作成するためには、計画的なプロセスを踏むことが重要です。ただ現場の作業手順をまとめるだけでは、実際の業務に活用されない“形だけのマニュアル”になってしまうことも。ここでは、現場で本当に使われる店舗マニュアルを作るための5つのステップを紹介します。


ステップ1. 目的を明確にした企画書を作成

マニュアル作成に着手する前に、「なぜ今マニュアルを作成するのか」「どのような課題を解決したいのか」を明確にする必要があります。
接客品質の統一なのか、教育時間の短縮なのか、または業務効率の向上なのかなど、目的によって、マニュアルの内容や形式は大きく変わってきます。

目的を明文化し、関係者で共有することで、方向性のブレを防ぎ、現場の実態に即したマニュアルが作りやすくなります。


ステップ2. 必要な業務内容を洗い出す

次に、マニュアルに盛り込むべき業務内容を網羅的にリストアップします。店舗業務は多岐にわたるため、接客、レジ操作、商品陳列、清掃、在庫管理など、すべての作業を具体的に書き出していきましょう。

この段階で各業務の担当者や頻度、重要度も合わせて整理しておくと、後の優先順位付けや構成設計がスムーズになります。


ステップ3. 現状業務を見直し、改善点を明確に

業務を洗い出したら、現場で実際にどのように運用されているかを確認し、非効率な手順や属人的な対応がないかをチェックします。マニュアルは単に“現状をそのまま記録するもの”ではなく、“より良い業務の型を示すもの”です。

現場のスタッフからのヒアリングや作業の観察などを通じて、改善の余地がある業務には新たな提案を盛り込みましょう。このプロセスを経ることで、マニュアル自体が業務改善ツールとしての役割も果たすようになります。


ステップ4. 誰でも理解できる構成を設計

マニュアルの構成は、閲覧者の立場に立ってわかりやすく設計することが大切です。業務の流れに沿って時系列で並べるのか、業務カテゴリ別に整理するのかなど、現場で使いやすい構成を意識しましょう。

また、情報が詰め込まれすぎてしまうと読む側にとって負担になります。ひと目で要点がわかるよう、見出しや図表を活用して視認性を高める工夫も必要です。


ステップ5. テキスト・動画・画像でマニュアルを作成

構成が決まったら、いよいよ実際のマニュアル作成に進みます。テキストで手順を説明するだけでなく、写真や動画を取り入れることで、理解度を大きく高めることができます。とくに接客対応や機器操作など、言葉だけでは伝わりにくい内容には視覚的な補足が有効です。

作成したマニュアルは、紙やPDFだけでなく、クラウドや社内ツールなど、現場でアクセスしやすい形で展開することが重要です。使われることを前提にしたマニュアルこそが、真に価値のあるものと言えるでしょう。


効果的な店舗マニュアルを作るポイント

効果的な店舗マニュアルを作るポイント

せっかく時間をかけて店舗マニュアルを作成しても、現場で活用されなければ意味がありません。実際に現場で“使われる”マニュアルを目指すには、内容や運用方法に工夫が必要です。ここでは、効果的な店舗マニュアルを作成・運用するための5つのポイントをご紹介します。


新人でもすぐに理解できる内容にする

店舗マニュアルは、経験やスキルが異なるスタッフ全員が活用するものです。とくに新人スタッフにとっては、マニュアルが唯一のよりどころになることも少なくありません。そのため、専門用語を避けたり、図解や写真を活用したりと、視覚的にもわかりやすい構成が求められます。

また、業務ごとに「目的」「手順」「注意点」などを整理して記載すると、情報の理解と定着がスムーズになります。誰が見ても迷わず行動できるマニュアルを目指しましょう。


よくあるミスやトラブルの事例を記載する

現場では、理想通りにいかない場面も少なくありません。マニュアルには単なる手順だけでなく、「よくあるミス」や「過去のトラブル事例」とその対応策も盛り込んでおくと、現場での再発防止に役立ちます。

失敗事例を共有することで、スタッフが学びを得られるだけでなく、判断に迷ったときのヒントにもなります。リアルな現場の知見を反映したマニュアルは、実用性が高くなり、現場に定着しやすくなります。


常に新しい状態にしておく

業務内容や取り扱い商品、使用機器などは、時代や状況の変化とともに少しずつ変わっていきます。マニュアルが更新されず古いままになってしまうと、現場では混乱が生じ、誤った対応をしてしまうリスクが高まります。

そのため、マニュアルは定期的に見直し、常に最新の状態を保つことが重要です。現場の声を反映するフィードバック体制を整えておくと、情報の陳腐化を防ぎながら、現場に根ざした内容を維持できます。


店舗ごとにローカライズするのもよい

チェーン展開している店舗であっても、地域性や立地、客層によって運用方法が多少異なる場合があります。そのようなときは、全体の基本ルールは統一しつつも、店舗ごとの実情に合わせたローカライズマニュアルを導入するのも効果的です。

たとえば、繁華街の店舗と住宅街の店舗では、ピークタイムの対応や接客スタイルが異なることがあります。こうした違いを尊重しながら、店舗ごとのベストプラクティスを盛り込むことで、マニュアルの実用性が一層高まります。


クラウドで共有し、リアルタイムで周知する

紙のマニュアルやローカルファイルでは、共有や更新の手間がかかり、現場に正しい情報が行き渡るまでにタイムラグが生じることがあります。クラウドを活用すれば、いつでもどこでも最新版のマニュアルを閲覧でき、更新情報もリアルタイムで伝えることが可能です。

また、スマートフォンやタブレットからのアクセスが可能な環境を整えれば、業務の合間にすぐ確認できるため、活用率も自然と高まります。クラウドマニュアルは、情報共有のスピードと精度を高めるだけでなく、全店舗の統制にも役立ちます。


店舗運営をよりよくするためのマニュアルなら「店舗matic 」

多店舗展開において、マニュアルの整備と運用は店舗全体の品質と生産性を左右する重要な要素です。しかし、単に業務手順をまとめるだけでは、変化の早い現場に対応しきれないという課題もあります。そこで役立つのが、店舗matic のフレッシュマニュアル機能です。

店舗matic では、業務指示とマニュアルを一体化して現場に配信することで、日々のオペレーションに即したリアルタイムな情報伝達を実現。さらに、店舗からのフィードバック機能を通じて、現場の声をスピーディーに反映し、マニュアルを常に「現場とともに進化する状態」に保つことが可能です。

また、従来の紙やテキスト中心のマニュアルと異なり、写真や動画といった視覚的な情報を活用することで、新人スタッフでも直感的に理解しやすく、定着率の高いマニュアル運用を実現します。地域性や店舗ごとのオペレーションに合わせたローカライズも可能なため、個店ごとの柔軟な対応にも対応できます。

「伝えるマニュアル」から「育てるマニュアル」へ。店舗matic は、マニュアルを通じて本部と現場の一体感を高め、店舗運営全体の質を向上させる新しい業務支援ツールです。

店舗matic のフレッシュマニュアル機能については、以下のページでご確認いただけます。

機能紹介|店舗間コミュニケーションの悩みをツール・アプリで解決【株式会社ネクスウェイ】 フレッシュマニュアル


まとめ

店舗マニュアルは、業務の標準化や人材育成、接客品質の向上など、店舗運営におけるさまざまな課題を解決するための基盤となります。効果的なマニュアルを作成するには、現場の実態に即した内容と構成、そして継続的な更新と運用体制が欠かせません。

とくに多店舗展開している企業では、マニュアルが現場で実際に「使われること」が成功のカギとなります。店舗matic のように、現場との連携を重視しながらマニュアル運用を進化させる仕組みを取り入れることで、より良い店舗運営を実現できるでしょう。今後の店舗マネジメントにおいて、マニュアルは作るものから育てるものへと、その位置づけを変えつつあります。



▽店舗maticとは

  店舗matic|チェーンストアのコミュニケーション改善【株式会社ネクスウェイ】 店舗maticは、チェーンストアを展開されている企業様のための、本部と店舗間をつなぐコミュニケーションツールです。「意思を持って作動する」という意味を持つ“matic”の名の通り、業務効率化に向けて店舗が主体的に行動できる環境づくりをご支援。アパレル、スーパー、雑貨、化粧品など、多様な小売業の現場の臨店業務を効率化します。 チェーンストアの店舗運営DX/ネクスウェイ


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安田美弥子
安田美弥子
株式会社ネクスウェイ 販売支援事業部。 2018年3月入社。以前は直営店を多店舗展開するメーカー勤務。店舗・本部両方を経験し、小売業をITの力でもっと魅力ある業界にしたいと思いネクスウェイに入社。平日はオペラや歌舞伎鑑賞、土日は山・海に出かけ、止まれない回遊魚のような生活を送る。

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