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ITツールの導入から活用定着を成功させるコツ

業務効率化や人手不足への対応、リモートワークの普及などを背景に、ITツール導入を検討する企業や店舗が増えています。しかし「とりあえず導入したものの使われない」「現場に合わず定着しない」といった失敗も少なくありません。

ITツールの効果を最大限に引き出すには、目的の整理から選定、導入後の運用までを一貫して考えることが重要です。本記事では、ITツール導入が注目される理由やメリット、失敗しやすいポイント、成功につなげるための具体的なステップをわかりやすく解説します。

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ITツール導入が注目される理由

近年、多くの企業や店舗でITツール導入への関心が高まっています。その背景には、働き方や事業環境の変化に加え、従来の業務の進め方だけでは対応しきれなくなっている現状があります。ここでは、ITツール導入が注目される主な理由について解説します。

業務効率化の重要性が高まっている

限られた人員や時間の中で成果を出すことが求められる中、業務効率化は多くの現場で避けて通れない課題となっています。紙や口頭でのやり取り、手作業による管理が多い環境では、確認や修正に時間がかかり、本来注力すべき業務に十分な時間を割けません。ITツールを導入することで、情報共有や作業をデジタル化・自動化でき、日々の業務負担を軽減しながら生産性の向上を目指すことが可能になります。

リモートワークやハイブリッド勤務の拡大

リモートワークやハイブリッド勤務が広がったことで、従来の「同じ場所で働く」前提の業務フローが通用しなくなっています。離れた場所にいるメンバー同士が円滑にコミュニケーションを取り、同じ情報を共有するには、ITツールの活用が欠かせません。チャットや情報共有、業務管理を一元化できるツールを導入することで、場所に依存しない働き方を実現しやすくなります。

人手不足・属人化の解消へのニーズ

慢性的な人手不足に悩む企業や店舗では、一人ひとりの業務負荷が高まりやすく、特定の担当者に業務が集中する属人化も起こりがちです。属人化が進むと、担当者が不在の際に業務が滞るだけでなく、引き継ぎや教育にも時間がかかります。ITツールを活用して業務や情報を見える化・標準化することで、誰でも同じ水準で業務を行える環境を整えやすくなり、人手不足への対応力も高まります。

ITツールを導入するメリット

ITツール導入は、単なる業務のデジタル化にとどまらず、組織全体の生産性や働き方を大きく変えるきっかけになります。ここでは、ITツールを導入することで得られる主なメリットを解説します。

作業時間の短縮と業務効率化

ITツールを活用することで、これまで手作業で行っていた業務や、複数のツールを行き来していた作業を効率化できます。情報共有や報告、確認作業が一元化されることで、探す・待つといった無駄な時間が減り、業務全体のスピードが向上します。その結果、担当者は付加価値の高い業務に集中しやすくなります。

コスト削減につながる

業務効率が向上すると、間接的にコスト削減にもつながります。作業時間の短縮によって残業が減ったり、紙や印刷物の使用量が減少したりすることで、日々の運用コストを抑えやすくなります。また、業務の属人化が解消されることで、引き継ぎや教育にかかるコストの軽減も期待できます。

ミス・情報漏えいなどのリスクを低減できる

手作業や口頭でのやり取りが多い環境では、入力ミスや伝達漏れが起こりやすく、情報管理のリスクも高まります。ITツールを導入し、情報をデータとして一元管理することで、ヒューマンエラーを減らしやすくなります。権限管理やログ管理ができるツールを活用すれば、情報漏えいリスクの低減にもつながります。

従業員のストレス軽減・働きやすさ向上

業務が煩雑で無駄な作業が多い環境は、従業員のストレスの原因になりがちです。ITツールによって業務フローが整理され、必要な情報にすぐアクセスできるようになると、日々の負担が軽減されます。働きやすい環境が整うことで、従業員の満足度や定着率の向上にもつながります。

ITツールの主な種類

ITツールと一口に言っても、その種類や役割はさまざまです。自社の課題や業務内容に合ったツールを選ぶためには、まずどのような種類があるのかを把握しておくことが重要です。ここでは、代表的なITツールの種類と特徴を紹介します。

コミュニケーションツール(チャット・Web会議など)

コミュニケーションツールは、社内外のやり取りを円滑にするためのITツールです。チャットによる即時連絡や、Web会議によるオンライン打ち合わせを通じて、場所や時間に縛られないコミュニケーションを実現できます。情報共有のスピードが上がり、メール中心のやり取りに比べて確認や意思決定がスムーズになる点が特徴です。

コミュニケーションツールについては、以下の記事で詳しく解説しています。

>>コミュニケーションツールとは?機能やメリット・注意点を紹介

RPA・自動化ツール

RPAや自動化ツールは、定型的な業務を自動で処理するためのITツールです。データ入力や集計、システム間のデータ連携など、人が繰り返し行っている作業を自動化することで、作業時間の短縮とミスの削減が期待できます。業務量が多いバックオフィス業務を中心に、導入が進んでいます。

文書管理・ペーパーレス化ツール

文書管理やペーパーレス化を目的としたツールは、紙で管理していた書類や帳票をデジタルで一元管理するためのものです。検索性が向上し、必要な資料をすぐに見つけられるようになるほか、保管スペースや印刷コストの削減にもつながります。リモートワーク環境でも書類を共有しやすくなる点もメリットです。

勤怠・経費・総務系ツール

勤怠管理や経費精算、各種申請業務などを効率化するのが、総務系のITツールです。打刻や申請、承認フローをシステム上で完結できるため、管理部門の負担軽減だけでなく、従業員側の手間も減らせます。法令対応やルールの統一がしやすくなる点も特徴です。

ファイル共有・ナレッジ管理ツール

ファイル共有やナレッジ管理ツールは、業務に必要な情報や資料を一元的に蓄積・共有するためのITツールです。個人のパソコンや担当者の記憶に依存していた情報を可視化できるため、属人化の解消に役立ちます。誰でも必要な情報にアクセスできる環境を整えることで、業務の引き継ぎや教育もスムーズになります。

顧客管理(CRM)・営業支援(SFA)ツール

CRMやSFAは、顧客情報や営業活動を管理・分析するためのITツールです。顧客との接点や対応履歴を蓄積することで、対応品質の均一化や提案力の向上が期待できます。営業活動を可視化できるため、組織全体での状況把握や改善にもつなげやすくなります。

ITツール導入が失敗しやすい理由

ITツール導入は多くのメリットがある一方で、期待した効果を得られずに終わってしまうケースも少なくありません。ここでは、ITツール導入が失敗しやすい代表的な理由について解説します。

目的が曖昧で「入れただけ」になる

ITツール導入の目的が明確でないまま進めてしまうと、「何のために導入したのか分からない」状態になりがちです。流行しているから、他社が使っているからといった理由だけで導入すると、現場での活用方法が定まらず、結果的に使われなくなってしまいます。業務のどこを改善したいのか、どの課題を解決したいのかを整理せずに導入すると、効果を実感しにくくなります。

利用者目線の選定ができていない

導入を決める側と実際に使う現場の目線がずれていることも、失敗につながる要因です。機能が豊富でも操作が複雑だったり、現場の業務フローに合っていなかったりすると、利用が定着しません。現場の声を十分に反映せずにツールを選定すると、「使いにくい」「業務が逆に増えた」と感じられてしまう可能性があります。

社内研修やサポート体制が不十分

ITツールは導入して終わりではなく、使いこなして初めて効果を発揮します。しかし、操作方法や活用方法について十分な説明や研修が行われないまま運用を始めると、利用者が戸惑い、活用が進まなくなります。導入初期に適切なサポート体制を整えないと、分からないまま使われなくなるケースが増えてしまいます。

定着状況のモニタリングができていない

導入後の利用状況を確認せず、放置してしまうことも失敗の原因です。実際にどの程度使われているのか、課題は何かを把握しなければ、改善につなげることができません。定期的に利用状況を確認し、現場の声をもとに運用を見直す仕組みがなければ、ITツールは形だけの存在になってしまいます。

ITツールを成功させる導入ステップ

ITツール導入の成果を最大化するためには、ツール選定だけでなく導入前後の進め方が重要です。ここでは、ITツール導入を成功に導くための基本的なステップを解説します。

1.現状の課題を整理する

まず取り組むべきは、現在の業務で何が課題になっているのかを明確にすることです。作業に時間がかかっている工程や、ミスが起こりやすい業務、情報共有がうまくいっていない場面などを洗い出します。課題を具体化することで、ITツールに求める役割や導入目的がはっきりします。

2.エンドユーザーを巻き込んで要件を決める

ITツール導入をスムーズに進め、導入後の定着まで見据えるためには、検討段階からエンドユーザーを巻き込むことが重要です。そのためには、導入プロジェクトとして体制を整え、役割を意識したチーム作りを行うことが効果的です。

まず中心となるのがプロジェクトリーダーです。プロジェクトリーダーは、導入全体の進行管理を担い、スケジュール調整や課題の整理、機能設定の検討、関係者への指示などを行います。ITツール導入の推進役として、全体を見渡しながらプロジェクトを前に進める存在です。

プロジェクトリーダーだけでは判断が難しい重要な課題が発生した場合には、プロジェクト責任者が最終的な意思決定を行います。プロジェクト責任者は、リーダーの上長にあたる方が担うことが多く、導入方針や優先順位について判断を下す役割を果たします。

また、実際の業務内容に詳しい業務検討担当の存在も欠かせません。ITツールへの移行を検討している業務について深く理解している担当者が参加することで、現場に即した要件整理や運用イメージを具体化しやすくなります。特に機能選定や運用ルールの検討において、プロジェクトリーダーと連携しながら進めることで、導入後のギャップを減らせます。

さらに、利用環境やセキュリティ面を検討するインフラ・環境設定担当も重要です。ネットワーク設定やセキュリティ要件の確認、必要な端末の準備などを担当し、安心してITツールを利用できる環境を整えます。システム部門の担当者が関わるケースが多い役割です。

このように、それぞれの分野に詳しい担当者をアサインすることで、検討段階から運用開始時までのズレを防ぎやすくなります。役割は兼任でも問題ありませんが、最も避けたいのは、ITツール導入が特定の担当者一人に任されるワンマンプロジェクトになることです。

ITツール導入は、業務の進め方そのものを見直す取り組みであり、想像以上に検討事項や対応すべきタスクが多くなります。他業務と並行しながら一人で進める場合、十分な検討時間を確保できず、導入が思うように進まないこともあります。

そのため、複数名でプロジェクトを進め、エンドユーザーの視点を取り入れながら要件を決めていくことが、成功への近道となります。

3:比較検討して最適なツールを選ぶ

要件が整理できたら、複数のITツールを比較検討し、自社に最適なものを選定します。特に、コミュニケーションや情報共有、業務管理など、複数の機能や用途を備えたITツールを導入する場合は注意が必要です。すべての機能を一度に使おうとすると、現場の混乱を招き、かえって定着しにくくなることがあります。

そのため、どの業務を新しいITツールに移行するのか、どの業務は従来のツールや方法を継続するのかを明確にしておくことが重要です。複数のツールを併用する場合には、業務ごとの役割分担をはっきりさせ、現場の担当者が迷わず判断できる状態を作る必要があります。曖昧なまま運用を始めてしまうと、判断に迷った現場が従来のやり方に戻ってしまい、移行が進まない原因になります。

運用ルールを定める際は、「どの業務で」「どのツールを」「どのような場面で使うのか」といった点を、具体的な業務名や利用シーンを交えて整理しましょう。現場ユーザーがイメージしやすい形で伝えることで、理解が進み、スムーズな移行につながります。

また、ツール導入後すぐにすべてが定着するとは限りません。活用が軌道に乗るまでは、プロジェクトリーダーを中心に、決めた運用ルールが守られているかを定期的に確認することが大切です。状況に応じてルールを見直しながら、無理なく使い続けられる体制を整えることが、ITツール導入を成功させるポイントになります。

▼参考:店舗matic導入時に提示している「ツールの棲み分け」一例

4:トライアルで使い勝手を確認する

可能であれば、本格導入前にトライアルや無料期間を活用し、実際の業務で使い勝手を確認します。操作の分かりやすさや、現場の業務に無理なく組み込めるかを検証することで、導入後のギャップを減らせます。現場担当者からのフィードバックを得ることも重要です。

5:導入後の研修・マニュアルを整備する

ITツールを定着させるためには、導入後のフォローが欠かせません。操作方法や活用方法をまとめたマニュアルを用意し、必要に応じて研修を実施することで、利用者の不安を解消できます。誰でも迷わず使える環境を整えることが、定着のポイントです。

6:運用状況をモニタリングし改善する

導入後は、利用状況や効果を定期的に確認し、必要に応じて改善を行います。使われていない機能や、現場で不便に感じている点を把握し、運用ルールや設定を見直すことで、ITツールの価値を高められます。継続的な見直しが、長期的な成功につながります。

ITツールの導入を支援する「IT導入補助金」について

ITツール導入を進めるうえで、コスト面の不安を感じる方も多いかもしれません。そのような場合に活用を検討したいのが、IT導入補助金です。

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務効率化や生産性向上を目的としてITツールを導入する際に、費用の一部を国が補助する制度です。初期費用の負担を抑えながらITツールを導入できるため、これまで導入に踏み切れなかった企業にとっても検討しやすい仕組みとなっています。

ただし、補助金の対象となるツールや申請要件、申請期間は年度ごとに定められており、事前の確認が欠かせません。また、申請には一定の手続きや準備が必要となるため、余裕をもって計画を立てることが重要です。ITツール導入を検討する際は、補助金の活用も選択肢の一つとして視野に入れながら、自社にとって最適な進め方を考えるとよいでしょう。

参考:IT導入補助金

まとめ

ITツール導入は、業務効率化や人手不足の解消、働きやすい環境づくりを実現するための有効な手段です。一方で、目的が曖昧なまま導入を進めてしまうと、期待した効果を得られないケースも少なくありません。現状の課題を整理し、現場の声を取り入れながらツールを選定し、導入後の運用や改善まで見据えることが成功のポイントです。

さまざまなITツールが存在する中で、情報共有やコミュニケーションを円滑にし、現場に定着しやすい仕組みを整えることは重要です。自社の業務や働き方に合ったITツールを導入し、継続的に活用することで、業務の質や生産性の向上につなげていきましょう。

導入支援プログラム

大沼里緒
大沼里緒
株式会社ネクスウェイ 販売支援事業部。2018年にネクスウェイに入社。アパレル、スーパーマーケットでの接客経験や、飲食業での店舗責任者経験などを活かし、「店舗matic/売場ノート」のカスタマーサクセスとしてチェーンストア企業のコミュニケーション改善をサポートすべく日々活動中。根っからのオタク気質のため常に何かしらに全力でハマっている。

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