アメリカ小売視察ツアー報告
こんにちは。
今回のブログは、スーパー・量販業界のコミュニケーション支援を担当している、
私、永廣(ながひろ)がお届けします。
今回のブログ当番、何を書こうかな??と考えていたのですが、
2018年もいよいよ終わりということで、
個人的に今年一番大きな思い出となったアメリカ小売視察ツアーのことを
書こうと思います。
店舗maticユーザー向けのイベントや
小売業向けのセミナーで何度かプレゼンさせていただいたので、
既に話を聞いたよ!という方もいらっしゃるかもしれませんが、
まだお届けできていない方も多いと思うので・・・。
これが本当の「報告納め」です。
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“アメリカ小売視察ツアー”への参加
今年、5月終盤~6月序盤にかけての6泊7日でアメリカ中西部~南西部、
具体的にはヒューストン、デンバー、ミネアポリスの小売をたくさん回る視察ツアーに
参加してきました。
メインの業種はスーパーマーケットですが、ドラッグストアやディスカウントストア、
ダラーストアなども含めて30店舗近いお店を訪問してきました。
単にお店を訪問するだけでなく、店舗のマネージャークラスの方と通訳を介して
質疑応答をしながらじっくり店舗を回らせていただき、
時にはバックヤードやシステム的なこともご説明いただけるという、
大変贅沢で貴重な情報が得られるツアーでした。
Walmartのガソリンスタンド併設のコンビニ兼pickup point
ただ正直なところ、行く前までは不安でした。
参加される方は、ほぼメーカーや卸や小売の方・・・。
具体的に売場の提案ができるわけでも、
スーパーに並ぶような商品がつくれるわけでもないネクスウェイの社員の私が参加して、
参加費に見合った何かを持ち帰ることができるかな?と考えてしまっていたのです。
実際、参加されていた他の会社の方にも心配されていました(笑)
ですが、結果的にそれは杞憂に終わりました。
“対 Amazon” 、リアル店舗 新しい売り場への挑戦
HyVeeのグローサラント。本格的なレストランやバーの設置に至っているケースもある。
さて、何をそこで得られたのか??
まずは、これまで「業界情報」として得ていた“今どきの話”や、
そもそも勉強不足であまり知らなかったアレやコレやが、
一週間のスパルタ店舗視察で、
頭でのみの理解ではなく、実感/体感値として自分の中に積み上がり、
引き出しがいっぱいになるような感覚を得ました。
<例えば>
・日本でも最近よく耳にするグローサラント
・プライベートブランドの進化
・多様な価値観への対応
・ショートタイムショッピング
・ミールキットやGrab & Goなど調理の時短を実現する商品の盛り上がり
・ミレニアル対応
などなど。
そしてこれらが追求されている背景は、
ご多分に漏れずAmazon対策であるということ・・・。
Walmart 急成長している商品ピックアップサービス「BOPUS」。Buy Online Pick Up in Storeの略。
Whole Foods Market 環境へのインパクトなどを考慮して商品が選べるようになっている。
リアル店舗の価値は “売り場のみ” に委ねられる訳ではない
ですが、そんな知識のことよりも、
一番「はっ!」としたところは、お店の全体的な雰囲気でした。
すべての店舗で、というわけではなかったのですが、
多くの店舗で店員さんから「あったかさ」を感じました。
同時に「余裕」と「働いている楽しさ」を感じました。
Trader Joe’sの試食スペース。
正直なところ、日本のスーパーで買い物をするとき、
なにか店員さんに聞きたいことがあっても、かなり忙しそうなのもあり、
声をかけるのをためらいます。
もちろん国民性もあるのかもしれませんし、
日本の人手不足が深刻すぎるというのも絶対にあると思います。
でも、
「リアル店舗ならではの価値」が求められる実店舗が今後生き残っていくのに、
一番必要なのは「わざわざ足を運びたくなる楽しさがあること」であり、
その方法は先程あげたような施策ももちろんですが、
素敵な店員さんとコミュニケーションしながら買い物ができることかもしれない、
と改めて感じたのでした。
Central Marketでは有名シェフを招いた料理教室を行ったり、
商品説明や料理方法などをお客様へアドバイスしたりする食品専門アドバイザーが売り場を回り、
食生活のライフ提案などもしている。
誰もが常にコミュニケーションを取って何かを購入したい訳ではないとは思いますが、
それこそオムニチャネル。
時と場合と気分で手段を自然に選ぶ時代、「リアル店舗だから選ばれる」ためには
そこの追求は避けられないなと。
そして私達は、そういうお店を目指していく小売業さんの
何をこれからもっとお手伝いしていけばいいのだろうか。
“本来の業務時間”の創出、その一歩先へ
今ご提供している店舗maticは、
元々店舗の方の情報処理業務の負荷を効率化し、接客や売場づくりといった
本来業務の時間を創り出したいという想いのあるサービスですが・・・
さらに、店舗で働く方の「余裕」や「楽しさ」を生み出していくには、
どんなお手伝いが必要なのか・・・
ぜひ、これからも、みなさんと一緒に追求していきたいなと思っています。
ご意見交換していただける方はぜひお声がけください。
最後に
今回の視察ツアー報告のセミナーでの講演資料の抜粋版を掲載します。
資料のダウンロードはこちらから。