本 社 :東京都目黒区八雲3-23-20
設 立 :1988年10月
代表者 :佐藤 達郎
事業内容 :文具メーカー
店舗数 :24店舗(2023年8月31日現在)
店舗
本部
店舗
本部
背景
「店舗matic」導入以前、同社ではグループウェアのメール機能を使って本部から店舗へと指示を出していた。
店舗へのメールは1日10件ほどだったが、フォーマットを定めていなかったため、件名や本文の体裁など、指示の出し方は社員や部門によってバラバラ。1件のメールで作業指示と情報共有を同時に行っているなど、情報量が多く、要点が分かりづらくなっていたという。
各店舗の店長は、こうした複雑なメール文面からタ スクと締め切りを抽出し、タスクボードへ手作業で書き出して整理していた。さらに売上報告などの提出物は、場合によっては別のファイルストレージを使わなければならないなど、複数ツールの使い分けも必要に。
「バックオフィス業務で時間がかかっていましたし、これらを一人前にできるようになるためには数年は必要でした」と、同社リテールオペレー ショングループマネージャーの染宮氏は振り返る。
「当社の店舗運営体 制は少数精鋭で、店長とパート・アルバイトを合わせて、常駐スタッフが3 名程度となるようシフトを組んでいます。しかし、当時はタスク管理が店長に完全に属人化していたため、パート・アルバイトスタッフは店長の指示がなければ動けず、人的リソースを最大限活用できていないのが実情 でした」
こうした課題に対して「店舗matic」の導入検討を始めたきっかけは、 取引先の店舗で使われている様子を目の当たりにし、店舗運営に特化し たツールを活用する必要性を実感したことだった。ネクスウェイに問い合わせをし、まさに自分たちと同じ課題を持つ企業が導入成果を出して いることに後押しされて導入を決めた。
「『店舗matic』導入のタイミング で、併せて運営体制も整理したいと考えていました。リテール事業を始めた当初の、いわば数店舗しか展開していなかった頃の体制がいまだ残っていた背景もあり、ツール導入が業務プロセス見直しの好機になると考えたんです」
導入は染宮氏とシステム管理担当者の2名で推進。費用対効果を懸念していた役員陣への提案は、ネクスウェイもサポートした。
「ネクスウェイ の担当営業と一緒に3店舗および3人のエリアマネージャーにヒアリングし、費用対効果を試算した資料をまとめてプレゼンを行いました。人件費削減、売上アップといった導入効果の見込みを定量的に見える化して提案したことで役員陣も納得。とても助かりましたね」
効果
2019年に「店舗matic」を導入し、本部 - 店舗間のコミュニケー ションを標準化・一元化した結果、同社では店舗、本部合わせて約 554.5時間/月の作業時間削減に成功した。
現在、各店舗ではPCに加えタブレットも1台設置。毎日のタスクは、店長がタブレットで「店舗matic」のトップ画面を見ながら、朝礼でまとめてスタッフに共有する運用を確立できた。
「本部からの連絡 が自動でタスク化され、トップ画面を見るだけで今日やるべき作業や回答が一目で把握できるようになったのは画期的ですね。店長が手作業でタスクを整理してボードに転記する作業はなくなりました」と 染宮氏は話す。
こうした新たな運用が成功した背景には、本部側の業務プロセスを抜本的に改革したことがある。例えば、本部が「店舗matic」上で指示を配信する際は、連絡事項が発生した翌日の朝に予約配信する機能を使い「翌日配信」で統一、店舗側は基本的には朝に1回「店舗 matic」を確認すればよいようにした。
当初は本部メンバーから不安の声もあがったが「店舗スタッフのためを思って」を合言葉に徹底したと染宮氏。また、各機能の使い方などの運用ルールを浸透させるため、導入から半年は承認機能を活用し染宮氏自らが「承認者」として配信内容を確認するようにした。
「現在でも、新任の本部メンバーの配信は上長が承認者となって事前に内容をチェックし、統一的な 運用を保っています」
一方、本部側で業務効率化の効果を感じているのは、店舗からの回答や提出物の確認、管理部分だ。これまでは本部メンバーが手作業で回答状況を確認・管理していたが「店舗matic」導入後は指示の既読状況やアンケートの回答率、作業の実施率を一目でチェックできるようになった。
「回答を簡単に集計してダウンロードできるのも便利 です」
またカレンダー機能も店舗の作業予定の全体像を把握する際に活用しており、店舗側の対応別に色分けして予定を登録して(「基本作業」「回答作業」「フェア」など)視覚的に見やすくするなど工夫しているという。
店舗の声
店舗ではタスク管理が効率化するとともに、属人化も解消。入社したてのパート・アルバイトスタッフでも、自ら適宜タブレットを確認して作 業に着手できるようになった。スタッフの仕事に取り組む姿勢も変わり 「作業が自分事になり、高いモチベーションで自信を持って働けるよう になった」と染宮氏は笑顔を見せる。
さらに予想以上の成果を上げたのが店舗のペーパーレス化だ。例えば、「店舗matic」導入前はメールで送られてきたディスプレイの指示をバックオフィスで印刷し、店舗内に持っていって作業しなければならなかったが、現在ではタブレットを片手にディスプレイ作業ができるように。
また、マニュアルも書庫機能を使って完全にペーパーレス化し、 マニュアル更新のたびに店舗で印刷・ファイリングする手間がなくなった。作業時間短縮、紙代やインク代などの経費削減に加え、最新のマ ニュアルを徹底できるようになったメリットも大きいという。
「『店舗matic』の導入直後にコロナ禍に見舞われ、各店舗で営業体制 を縮小せざるを得ない状況になりましたが、生産性が向上したおかげで店舗運営を維持できたと思います。逆に、もし従来の運用のままだったら、店舗業務が成り立たなくなっていたかもしれません。導入から約 3年経ち、売上が着実に回復しているのも、生産性の高い運営体制を整備できたおかげだと考えています」
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今後の展望
導入から約3年が経ち、同社では改めて機能の使い方や業務フローの見直しを検討している。
「他の導入企業がどのように『店舗matic』を活用しているのか、いろいろな事例を参考にしながら、運用をブラッ シュアップさせたいと思います。新機能も使いこなしていきたいですね。例えば、フレッシュマニュアル機能を使って、店舗の声を取り入れ常 に最新の状態に保ち、本部店舗相互でよいマニュアルを作り上げてい く取り組みもしてみたいです。引き続き、ネクスウェイのサポートや機能 改善に期待しています」
さらに、今後は業務効率化により創出された時間で店舗運営をさらに改善し、売上増にもつなげたいと染宮氏。最後に展望を語ってもらった。「ツールを導入し、作業時間を削減して終わりではありません。創出した時間で接客や売場づくり、スタッフ同士のコミュニケーションなど のコア業務に注力し、それによりお客様へ文具という『カルチャー』を 伝えていくことが大切だと考えています。『店舗matic』の運用担当とし て、このメッセージを社内に強く発信していきたいです。小売業界では実店舗が厳しいといわれて久しいですが、しっかりとお客様に目を向け、デルフォニックスならではの店舗体験を提供できるよう取り組んでいきたいと思います」
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