本 社 :東京都千代田区永田町2丁目10番3号
設 立 :2009年7月
資本金 :1億円
代表者 :犬塚 景子
事業内容 :小売業
店舗数 :71店舗(日本国内 2023年8月現在)
ホームページ:https://jp.ecco.com/
店舗での導入効果
「やるべきこと」が明確化され、処理しやすくなったことで、本部の指示を徹底できるようになった
本部-店舗間の情報共有がスムーズになり、クレーム対応や担当者への質問が迅速化
→カスタマーサービスの質が向上定休日や表彰実績など、細かいが重要な情報を全店にシェアできるようになった
→無駄な店舗への問い合わせが減少本部での導入効果
店舗の予算集計など、他のツールが担っていた機能を「店舗matic」に集約
→経費削減にも貢献アンケートの活用により、店舗へのヒアリングが容易になった
→各店舗の課題やディスプレイに対する要望など、現場のニーズを汲み取りスタッフの働きやすい職場づくりに繋げられた背景
「どこのブランドでもある話だとは思うのですが、『本当に伝えたいことが店舗に伝わっていない』、それが大きな課題でした」。そう語るのが、「店舗matic」導入を進めた同社リテールエリアマネージャーの大串氏だ。
大串氏 「本部-店舗間のやりとりはもちろん、他部署や、店舗が出店しているモールなど外部からの連絡まで全てメール。そのため、多い時は一日数百件ものメールを受信しており、重要な情報が埋もれてしまっていたんです。あげく指示を確認・実行したかチェックするため、改めて電話やメールをする必要があり、結局二度手間になっていました」
その無駄や抜け漏れを改善したい。危機感を覚えていた時、リテールテックJAPANで出会ったのが「店舗matic」だった。
選定基準
大串氏が「店舗matic」に最も惹かれたポイントは、本部-店舗間で双方向のコミュニケーションを取れる点だという。
大串氏 「競合他社のシステムも検討したのですが、そちらは本部から店舗へトップダウンの情報伝達しかできないため、『本部-店舗』『店舗-本部』と、2wayのコミュニケーションが可能な『店舗matic』の方が私たちのニーズに合致していると判断したんです。『現場の声を聴ける』ということで、社長が最も採用に意欲的でした」
大串氏はリテールチームと相談しながら、2022年2月に「店舗matic」を全店舗へ一斉導入。2023年7月現在では外部とのやりとりや人事関係の連絡はメール、それ以外は「店舗matic」と、明確な使い分けがなされている。
大串氏 「外部からはメール、店舗からは『店舗matic』で連絡が来ると分かっているため、見落としがなくなりました。店舗側の既読率やアンケートに対する回答率、実施状況も可視化され、抜け漏れが解消しましたね」
さらに、「業務アプリ」の活用により本部-店舗間のスピーディな情報共有が可能になったことで、嬉しい成果がいくつもあったという。
大串氏 「ひとつは、クレーム対応の速度が大幅に上がったこと。靴がメインのブランドですので、お客様からのクレームも靴の作りや足に関わる、深い内容が多いんです。そのようなクレームを頂いた場合、従来はオフィスにいるシューフィッターにメールを送付して確認し、お客様へ回答申し上げるという流れでした。しかし現在は、店舗側が『業務アプリ』の報告書に情報を入れれば確認した担当者がすぐに返答できるため、これまで以上にスムーズな対応を実現できています」
「弊社の商品は決して安いものではない。サービスを含めてお客様にご満足いただくことが大切」と話す大串氏。それを支える情報ツールとして、「店舗matic」は非常に役立っているそうだ。また、アプリで設定した「目安箱」も同じく、本部-店舗間の活発なコミュニケーションに貢献している。
大串氏 「弊社には店舗スタッフを指導するトレーナーがおりまして、『店舗matic』導入前はトレーナーが店舗を訪れた時にスタッフから接客などについて質問を受ける……というのが定番でした。ですが、導入後は『目安箱』に質問をポンと入れておけば、担当トレーナーがタイムリーにフィードバックを行えます」
店舗の声
店舗からは、「本部からの指示が分かりやすくなった」「やるべきことがタイムスケジュール含めてカレンダーなどに表示されるため、非常にやりやすい」という声が上がっている。
大串氏「毎週の定期報告を本部もすぐ確認できますし、取りまとめも簡単。『店舗お知らせ発信』の業務アプリで定休日やモールで表彰された店舗名など、細かいけれど欠かせない情報を全店へ周知できるのもメリットですね」
シンプルな操作性も好評で、システム導入時には、ほぼ基礎的なマニュアルと店長への一度のトレーニングのみですんなりと浸透したという。
同社で「店舗matic」が担う役割は、単なるコミュニケーション・情報管理ツールにとどまらない。「経費削減にも繋がっている」と大串氏は説明する。
大串氏 「『店舗matic』を導入した頃、私はコロナ禍の影響を乗り切るため、店舗の発注書を全部チェックして経費削減に努めていました。導入前は全てメールでやりとりしなくてはならず、煩雑だった作業が、『各種申請書提出』のアプリで提出してもらった書類を確認し、その場で採否の判断を下すだけになった。これは本当に助かりましたね」
また、「店舗matic」の導入と同じ時期にシステム変更があり、店舗の予算を集計するツールを単独で利用しなければならなくなった。「それだけにお金をつぎ込むのは経費の無駄」と感じた大串氏は、ネクスウェイの担当営業にとことん相談。「定期報告」のデータ集計機能を活用し、既存の予算集計ツールが担っていた役割を「店舗matic」に集約させることに成功した。
大串氏「どうしてもクリアできなかった悩みを『店舗matic』でようやく解決できた。それだけでも、2022年は大きな収穫でした」
他にも、「店舗VMD」(新商品販売やセールの折、ディスプレイや売り場写真のシェアについて指示を行う)など、「業務アプリ」で設定した項目は多岐にわたる。大串氏が「『店舗matic』を導入している企業の中でも、ツールをかなり活用できているのではないか」と自負するほどだ。
大串氏が特に気に入っている機能は、前述の「各種申請書提出」と、「お知らせ」の回答フォーマットだという。
「以前はアンケートにメールで回答してもらった内容をExcel等にコピー&ペーストし、地道に集計しなければいけなかったのですが、『店舗matic』を使えば結果が一発で出力されます。作業が断然早くなりましたね」とにこやかに笑う。
「『店舗matic』を利用すれば、やりたいことを何でもやれる。何か問題が起きた場合、まず『店舗matic』の機能を使えないかと考えるのがスタートラインになるのでは」というのが大串氏の意見だ。それほどまでに、「店舗matic」は同社に深く根ざしている。
大串氏 「他部署も『書庫』を中心に積極的に活用してくれていますね。ここ最近は、物流を管理するMDチームが店舗に出した作業指示を『店舗matic』に登録しているため、店舗がその指示を実行しているかどうか私たちもしっかり把握できています」
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今後の展望
本部-店舗間のコミュニケーションが円滑化し、情報収集や部署間の連携が上手くいっている現状を、社長も喜んでいるのではないか。それを踏まえつつ、大串氏は今後の展望を語った。
大串氏「個人的には、もっと店舗からの積極的な発信が欲しいですね。せっかく業務アプリに『事例共有』の項目があるのですから、それを活用して、成功事例などの情報を店舗間でどんどんシェアしていってもらえればなと。そのために、目下各担当マネージャーにアプローチしている最中です」
現在はメールと「店舗matic」を併用しているが、いずれはコミュニケーションツールを「店舗matic」に一本化していけるのが理想だという大串氏。
大串氏「クローズドな情報共有ができるよう、特定のメンバーに向けてメッセージを送れるグループチャットのような機能が欲しいですね。今後に期待しています」
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