本 社 :愛知県名古屋市東区葵3丁目 15番31号 千種ビル5F
設 立 :1957年7月(創業1922年2月)
資本金 :42億2061万円(2021年3月現在)
代表者 :代表取締役社長 中野義久
店舗数 :63店舗(2021年9月現在)
株式会社ヤマナカは、愛知県を中心に、東海地区で地域密着の食品スーパーマーケット事業に取り組んでいる。
「ヤマナカ」「フランテ」の2ブランドで63店舗を展開し、2022年2月には創業100周年を迎える。
近年では、ヤマナカオリジナル商品の開発・販売にも注力。価格志向の商品から、製法・素材にこだわった
高品質商品まで幅広いラインナップをそろえ、顧客の来店動機につなげている。
店舗での導入効果
本部での導入効果
背景
ヤマナカが「店舗matic」の導入を検討したきっかけは、10年以上利用してきたオンプレミス型のグループウェアがサービス終了し、
リプレイスが必要になったことだった。
移行先を比較検討する中で、従来のメールベースでの本部-店舗間連絡の非効率性も明らかに。
同社で「店舗matic」の導入を主導したビジネス変革室の住田氏は、次のように振り返る。
住田氏 「当時は本部から店舗への連絡がルール化されておらず、1 to 1のメールがバラバラに送られていました。
この運用によって特に負担が掛かっていたのは店舗側。いつ、どのような連絡が本部から来るかが予測できないため、
店長や部門のリーダーは長時間PCに張り付いていなければなりませんでした。
その上、膨大な受信メールの中から自身が対応するべきものを探し出すためにも、看過できないほどの時間と手間が掛かっていたんです」
そこで、単純にグループウェアをリプレイスするのではなく、
社内のコミュニケーション全体を円滑化できるようなツールの導入を検討するようになったという。
候補は3社以上あったが、運用しやすさを第一の選定基準とし、最終的に、
小売業の本部-店舗間コミュニケーションに特化した「店舗matic」の導入を決めた。
住田氏 「カレンダーやToDoリスト、コミュニ ティ(掲示板)、報告の自動集計など、小売業向けツールならではの多様な機能が備わっているのが印象的でしたね。自社に合った形で機能を組み合わせながら活用することで、社内のあらゆるコミュニケーションを一元化できそうだと感じました」。
加えて、店舗単位で課金される料金体系も決め手になったと住田氏。
ユーザー追加による課金がないため、全従業員が使用するベーシックなコミュニケーションツールとして運用できるイメージがわいたという。 「店舗matic」の導入を機に、業務プロセスを抜本的に改革することも決定。
ビジネス変革室を中心に部門横断でプロジェクトを立ち上げ、3年以上にわたって試行錯誤しながら「店舗matic」の運用方法を検討した。
住田氏 「ネクスウェイの担当営業が粘り強くサポートしてくれたおかげで、何とか運用開始までこぎつけることができました。
社内の説得から導入後の運用ルール設定まで伴走してくれ、とても助かりましたね」
2021年3月に「店舗matic」の運用を開始し、わずか3カ月ほどで成果が表れ始めている。中でも本部側で顕著だったのは、ペーパーレス化の効果だ。従来、本部と店舗でやり取りしていたメールは、併せて印刷を行い店舗内や本部内で回覧していたが、現在は「店舗matic」上のやり取りでほぼ完結。人事部や総務部など一部の部門では、100%ペーパーレス化に成功した。
導入プロジェクトのサブリーダーを務めた商品企画チームの上野氏はこう話す。
上野氏 「紙代や印刷代が削減されるのはもちろん、回覧の手間が不要になったことで、業務の無駄は大幅に解消されました」
また、同年8月に追加で運用をスタートさせた「売場ノート」も好感触 だ。「売場ノート」の運用整備を進めた業務サポート部門の橋本氏は
橋本氏 「店舗側に負担を掛けずに売場の写真報告を指示できるフォトレポート機 能は画期的」だと話す。「SVが担当の店舗を直接訪問できなくても売場 の現状を瞬時に把握できるので、本部側の人手不足解消につながりそうです」。
今後は、フォトレポートに対する本部からのフィードバックの仕 組みも整えていくそうだ。
これらの導入効果を受け、住田氏は「『店舗matic』や『売場ノート』がヤ マナカのDXの柱になることを期待している」と強調する。
住田氏 「DXには2つの 側面があると考えています。ひとつは、お客様へのサービス提供にデジタ ル技術を活用して、新たな顧客価値を創造すること。もうひとつは、そうした顧客価値創出のリソースを生み出すために、社内の業務をデジタル化し、効率化することです。まさに後者に直結する『店舗matic』『売場ノー ト』は、当社のDXを大きく前進させるツールになっていると感じます」
業務サポート部門の天野氏は
天野氏 「本部-店舗間コミュニケーションの標準化によって、店舗側の業務負荷も軽減している」と話す。
これまでは、本部の各部門で企画書や連絡書ができた都度、店舗へメールが送ら れていたが、「店舗matic」導入以降は、お知らせ発信のタイミングを原則「朝7時に1回のみ」とルール化した。また、フィルター機能を活用して、 店長や部門リーダーは必要なお知らせだけを効率的に閲覧できるように。
例えば、店長向けのお知らせには「店長必読(管理)」「店長必読(営業)」といったトピックごとのフィルターを設定して、情報の閲覧性を向上させている。
天野氏 「今では、店長は1日3回程度『店舗matic』を確認するだけで事足りるようになりました。また『店舗matic』は、タブレットから閲覧・操作できるため、何度もバックルームに戻ってPCを開く必要がなくなったのも見逃せない変化ですね。連絡業務に掛ける時間を削減できた分、売場の改善など、本来的な店舗作業に充てられる時間が増えたという声も耳にします」
さらに住田氏は、本部-店舗間、あるいは店舗内における情報の偏在を解消しやすくなっていると指摘する。
住田氏 「1 to 1のメールによるクローズドなコミュニケーションは、どうしても情報共有が偏りやすく、情報を持つ部門と持たない部門の差も生じがちです。これに対して、クラウド型の『店舗matic』は、まんべんなく情報が行き渡りやすいオープンなコミュニ ケーションの仕組みであると感じます。例えば、畜産部門の従業員が水産部門や農産部門への通達も気軽に参照しながら、店舗全体・社内全体の動向を日々リアルタイムで把握できるのです。情報の偏りが解消されれば、本部が一から十まで店舗へ指示するのではなく、よりお客様に近い現場主導で店舗を運営できるようになるでしょう。それにより、顧客体験の向上も一層実現しやすくなるのではないかと考えています」
今後の展望についてはカレンダー機能など、併用していた他のグループウェアの機能も「店舗matic」に移行し、より一元的な業務の基盤を整 えていく予定だ。また、現時点では「店舗matic」の定着度合いに社内でばらつきがあるため、運用ルールの浸透を進めていきたいという。
住田氏 「ツールの社内定着と一層の活用に向け、引き続きネクスウェイにサポートいただけることを期待しています」
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