チェーン店舗の“実行率・指示徹底率が上がる”的確な指示の出し方!
こんにちは。「良いお店創りブログ」編集長の坂本です。
第2回で紹介した「チェーンオペレーションを阻害する意外な要因とは?!」では、チェーンオペレーションを機能させるために本部側でできることのひとつが、指示の出し方の工夫であると書きました。
今回はその「的確な指示の出し方」について、詳しく書いていきたいと思います。
目次[非表示]
「わかりやすい指示内容」にするための4つのポイント
-本部から店舗への指示。「わかりやすい指示内容」にするには、「背景や目的を伝えているか」「具体的なやり方を伝えているか」「注意点も含めてヌケモレがないか」「専門用語や略語を多用していないか」の4つを、まずはチェックしてみてください。
1.「背景や目的を伝えているか」
これは、4つのポイントの中でも非常に重要です。店舗は背景と目的を知ることで、意思を持って作業し、結果的に質も、その徹底度も上がっていきます。
2.「具体的なやり方を伝えているか」
指示を出された店舗スタッフが迷わないように、具体的に指示を出すことが大切です。
3.「注意点も含めてヌケモレがないか」
これらをしっかりチェックすることで、店舗側は本部への問い合わせ、本部側は指示再送の手間がなくなります。ヌケモレのある指示により、不明点があるまま作業をしてしまったら、本来の意図通りの内容が十分反映されず、実施のタイミングも遅れてしまいますよね。
4.「専門用語や略語を多用していないか」
全国展開をしているチェーンストアなら、勤務歴の浅いスタッフも必ずいるはずです。専門用語や略語を多用している指示書を、勤務歴の浅いスタッフが読んだら、店長やベテラン社員へ質問をしたり、「よく分からないから」と詳しい人が出社するまで放置されたりします。
ある企業では店舗運営とは少し離れた部門が内容を確認して、OKが出たら送信するという仕組みを取っていました。「店舗には新任のパートの方も多い、という実態があるので、誰が読んでも分かる内容かチェックしている」と言うのです。これを聞いて、素晴らしい本部の指示方法だと感動しました。
実施が徹底されるためには「量」や「締め切り」も大事!
前述の4つのポイントを押さえ、わかりやすい指示内容になったとしても、「量」や「締め切り」が適切でないと、店舗は指示のすべてを実施することが困難です。
複数部門からの連絡が「見える化」されていないと、回答依頼の締め切りが重複したり、店舗が忙しい時にさらに別の指示を出したりしてしまう。指示の量が多いと、「時間が足りなくて出来なかった」という店舗が出てくることもありますよね。
締め切りがタイトなのも問題です。「昨日今日指示を出しておいて、今日中にやってくれって言うんですよ。。。」と店舗スタッフが困っているところを何度も見てきました。急な指示が複数来たら、店舗では指示内容の実施が難しくなってしまいます。
というのも、店舗は結構ギリギリのシフトで運営されていることも少なくないからです。そのことも踏まえ、締め切りには余裕をもった指示を送ることが重要です。
「わかりやすい指示内容」にするには、指示を出す個人からでも変えられます。これはすぐにでも実施できることです。
また「量や締め切りは適切か」ということは、組織的に検討する必要があることです。もし全社課題になっていたとしたら、ぜひ弊社にご相談を。
本部の仕事は「指示を出すこと」までではありません。指示の意図が正しく相手に伝わって、実行されるまでが仕事なのではないでしょうか。
「なんでできないんだ!」「やらないんだ!」と言う前に、あなたのメール送信ボックスを開いてみましょう。その指示は果たして「わかりやすい指示内容」になっていますか?
【3分でわかる!】本部店舗間コミュニケーション課題タイプ診断の資料をダウンロードください。