トップバリュコレクションでは、週単位で新商品を発売している。そして店舗創りのプランについては、毎週月曜日、営業部や商品部などの各部署がミーティングを行い、火曜日午前中の役員も出席する全体会議で発表し、承認を受けた後、確定する。その後、本部のVMD担当者が店舗に足を運んでモデルとなる店舗を創り、完成後に写真を撮影して、帰社後に指示書をPCで作成し、各店舗にメールで配信する。従来はこの一連のプロセスに、多大な手間とコミュニケーションロスが発生していた。当時の状況について、本部でVMDを担当する営業部 販促・VMD担当の井上香奈美氏は、次のように説明する。
「実店舗に出向き、2~3時間をかけて売場を創って写真を撮り、会社に戻って写真をパソコンに取り込み、PowerPointを使って5~10ページの指示書を作成するのですが、この指示書作成に2~3時間もかかっていました。またメールでスムーズに送るために画像データを圧縮する必要があり、そうすると画像が粗くなって指示の内容が正確に伝わらず、店舗からの問い合わせも出てきます。コミュニケーションロスが起こり、それをフォローするためにもまた時間が取られるという状況が約3年も続いていました」。